私の誕生祝いに韓国の友達が詩集を送ってくれた。高校時代から詩が好きだった彼女は、十年前に書いた詩が文芸誌に当選し、詩人になった。詩を書くことが最大の楽しみだという。
韓国の出版界は小説より詩の方が優勢だ。大型書店には小説、随筆、ノンフィクションと並んで、詩のコーナーがある。日本の読書人も驚くほどだ。
詩が韓国人の心情を代弁してきたと言えなくもない。恋人や友人に送る手紙や電子メールなどに詩を添える。だから、詩のベストセラーはすぐれた詩の教本であり、必読書なのだ。
たまに韓国に行くと、書店に寄るのが私の何よりの楽しみだ。大量に本を買って日本に送る時、必ずといっていいほど詩集を入れる。私も詩が好きだ。
「冬のソナタ」にも、詩を読む場面があった。ユジンが母校の後輩に「パク先生は声が大きくて恐そうに見えるけど、詩を朗読すれば大抵のことは許してくれるわ」。このシーンをみながら、高校時代を無性に懐かしく思った。
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