エッセイ 韓国語の物語

 

韓国的な発想と表現(韓国語のいろいろな言語風景)

1.韓国語講座物語

「福島の国際交流協会にチョンさんを紹介したいんです」
福島に引っ越して一年ぐらい経ったある日、福島で知り合った50代のHさんから電話がかかってきた。
それまでは、国際交流協会の存在すら知らなかった。東京で暮らしていた時には、全く無縁だったからだ。協会のMさんに、「福島で韓国語を教えているところはあるんですか」と尋ねた。
「ないんですよ。ですから、チョンさんに教室を開いてもらいたいんですよ」と勧める。3人集まったら始めようと考えていたところ、水曜日と土曜日に、それぞれ12人と15人集った。
2002年のサッカーワールドカップ日韓共同開催の影響もなくはないだろう。市内で私が韓国語を教えていることを知った人は、「韓国語って難しいでしょう?」と訊く。これも韓国や韓国語に関心があってのことだと喜んで、「日本語を母語としている人にとって韓国語は学びやすいです」と、つい韓国語学習を勧めてしまう私。実際、日本人が最も短時間で話せるようになる母語以外の言語は韓国語だと思う。

 

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